さて、皆さんは生命保険に
加入しているでしょうか?
生命保険文化センターが令和元年に行った調査によると
日本人の約8割が生命保険に加入しているそうです。
しかし日本には病気や怪我をした時の保障をする
公的医療保険があります。
それでも生命保険に入る必要はあるのでしょうか。
今回は公的医療保険とも比べながら
生命保険の必要性について説明していきます。
目次
1怪我や病気で働けなくなった時の保障
公的医療保険の保障
怪我や病気で働けなくなった時の生活保障として
「傷病手当金」と「障害年金」があります。
傷病手当金は
これまでの給与のおよそ2/3の額が最長で
1年半支給されます。
退職を余儀なくされた場合でも
要件を満たせば受給できる場合があります。
ただし自営業の人は対象外なので注意が必要です。
障害年金は
病気やケガによって日常生活に
制限が生じた場合に支給されます。
「年金」と名称がついていますが
現役世代にも適用されます。
保障される障害は、身体の障害以外にも
鬱など精神的なものも含まれます。
支給額は平均で毎月7万円~15万円で
認定される障害等級によって異なります。
生命保険に加入していた場合
生命保険には怪我や病気で働けなくなった時の保険として
「休職保険」といった商品があります。
たとえばアフラックだと「休職保険」で月に10万~15万
1年間保証されます。
保険料は30代~40代の人で
月々2000円~3000円程度です。
また、不慮の事故などで
身体に障害を負った場合の保障として
「障害特約」などがあり
障害の等級によって
100万円(6級)~1,000万円(1級)※が支給されます。
※第一生命の障害特約の場合
こうして見ると
公的医療保険制度で最低限の保障は
されることがわかります。
しかし、それは今までの収入を
賄ってくれるようなものではありません。
しかも、怪我や病気となれば
今までの生活費にプラスして
治療費がかかってきます。
その分を賄うものとして生命保険は有効です。
では次に入院した場合の保障を見ていきましょう。
2入院した時の保障
公的医療保険の保障
入院や手術で治療費が高額になった場合の保障として
高額療養費制度があります。
収入に応じて、1ヵ月あたりの自己負担額が決められ
それ以上は負担しなくてもよい制度です。
筆者もかつて癌治療の際利用し
大変助かりました。
一方で、先進医療や自由診療は保障の対象外です。
生命保険に加入していた場合
怪我や病気、がんなどで
入院・手術をしたときに保険金を受け取れ
以下のような特約をつけることにより
保障内容を拡充させられます。
- 通院特約…入院だけではなく、退院後などの通院も保障
- がん診断給付金…がんと診断されたら一時金を支給
- 先進医療特約…先進医療の技術料を保障
特約に入っておくと
公的医療保険では保障されない
先進医療も保障されます。
特にがん治療にはいわゆる標準治療以外にも
重粒子線を使った治療など
先進的な治療も多くあります。
いざという時の選択肢を
経済的な理由で狭めたくない場合は
生命保険に加入しておくとよいでしょう。
ではこれまでの内容を踏まえて
生命保険に加入した方がいい人と
そうでない人をお伝えします。
3生命保険に加入を検討してもいい人
扶養する家族がいる人
扶養する家族がいる人は
生命保険に加入した方がいいでしょう。
けがや病気による経済的な影響が
自分1人では済まないためです。
万一、亡くなるようなことがあった場合にも
生命保険に加入しておけば
遺族を経済的に困窮させずに済みます。
貯蓄が少ない人
貯蓄が少ない人こそ
多少節約しても生命保険に加入しておくべきです。
日々の生活ですら余裕がないのであれば
病気や怪我をしたら
さらに余裕がなくなってしまいます。
そうした時
保険金が受け取れればお金の心配をせず
治療に専念できます。
備えと貯蓄を同時にしたい人
生命保険には貯蓄型のものがあります。
これは、保障が不要な年齢になった時に解約し
解約返戻金を受け取れるというものです。
いざという時の備えをしつつ
同時に老後のための貯蓄をしたい人に向いています。
相続税の対策をしたい人
生命保険には非課税制度があり
相続税対策にもなります。
相続税の非課税額は以下のとおりです。
500万円×法定相続人の数
なお相続税については
こちらの記事も参考にしてみてください。
(まずはポイントだけおさえよう!いざという時に慌てない!【相続税の基本】について)
4生命保険に入る必要が低い人
独身の人
独身の人は扶養する家族がいないことが多いため
怪我や病気をした時も自分1人
生活していけるだけの貯蓄があれば
生命保険に加入する必要性は低いです。
ただし、独身であっても健康に不安がある場合は
加入しておいてもよいでしょう。
若いうちから加入しておくと
保険料も安くて済みます。
貯蓄がある人
これも独身の人と同じような理由ですが
もしもの時のための貯蓄が自分でしっかりできている人は
わざわわざ生命保険に加入する必要はないでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
最後に今回のポイントをまとめておきましょう
- もしもの時には公的医療保険制度がある
- 生命保険は公的医療保険制度+@をカバーするもの
- 加入するかしないかは、貯蓄額で判断する