仕事中のケガや病気は
労災保険が手厚くカバーをしてくれますが
プライベートのときはどうでしょうか?
ガン治療など長期入院で
仕事を休んでしまうと
お給料を貰うことはできません…。
これからの生活
どうすりゃいいんだ~!と
頭を抱えてしまいますよね(涙)
そんなときに活躍するのが
傷病手当金なんです!
目次
傷病手当金ってなに?
傷病手当金とは
会社員などで健康保険に加入している人に
支払われるお金のこと。
自営業などが加入する
国民健康保険は原則対象ではありません。
傷病手当金は治療などで
働けない期間のお給料を補うために
設けられた制度です。
いくらお金を貰えるのか
「1日につき、傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の
直近の継続した12ヶ月の各月の標準報酬月額を平均した額を
平均した額の1/30に相当する額の2/3に相当する金額」
が貰える金額です。
簡単に言うと
「一ヶ月間休んだとしたら、月給の2/3くらい貰える」
ということ。
月給が20万円なら13万3千円くらいになります。
十分とは言えませんが
毎月かかる家賃水道光熱費などは
カバーできるイメージですね♪
支払われる期間とは?
傷病手当金は休んだ日に対して支払われます。
その期間は、最初の支給の対象日から
通算して1年6ヶ月です。
「通算」で1年6ヶ月なので
体調が良くなって職場復帰したものの
また体調が悪くなってしまって休んでしまった…
という場合にも傷病手当金をもらうことができますよ♪
令和4年1月1日より前は
「通算」されませんでしたので
1年6ヶ月を超えると受給できなくなる問題がありました。
つまり、法改正に今までより長く受給が可能になったのです◎。
また、通算1年6ヶ月を超えた場合
症状によっては別の制度である
「障害年金」を受給することも可能です。
ですが、両方貰えるということはなく
金額は調整されてしまいます。
もし複数の病気を抱えているなら
病気ごとにカウントされますが
支給期間が重なった場合でも貰える金額が2倍
とはなりませんので注意してくださいね。
貰うための条件とは?
傷病手当金を貰うための条件は3つあります。
- 療養のため
- .働くことができないため
- 待機期間を満了している
それぞれについて見ていきましょう!
療養のため
休んでいる理由が
ケガや病気によるものじゃないとダメですよ~
ということ。
これは療養のためであれば
自宅で静養することも含まれていて
必ずしも病院などで治療を受けていたり
入院していたりする必要は無いということです。
ただし、医師から支給対象の状態であるとの
意見書などは必要になります。
当然ながら、美容整形手術のように
療養にあたらないものは対象になりません。
また、現実的にはあまり考えにくいことですが
働くことができなくても療養の必要がなければ
対象にはなりません。
とはいえ傷病手当金は
柔軟な運用がされていて
入社して健康保険に加入手続きをする前の療養も
対象にしてくれますよ。
働くことができないため
業務内容や報酬の有無など
広い視点から判断され
一律に決められてはいません。
本業とはまったく関係がない副業をしていたり
会社で一時的に軽い仕事をしていたりする場合であっても
「働くことができない」と判断されることもあるのです!
また、休業するほどの傷病ではないけど
遠方で通院のため事実上働けない場合や
業務に復帰すると悪化すると考えられる場合も
「働くことができない」と認められることが
多いですよ◎
待機期間を満了している
待機期間というのは
「3日間継続して」休んだかどうかです。
3日以内の休みで仕事に復帰できるなら
それほど生活は困りませんよね?
この、「3日間継続して休んでいる」
というのがポイントです。
2日休み、1日出勤、1日休みの
合計3日ではダメなんです。
3日間に有給や休日が入っていても問題はなく
待機期間は成立します。
働くことができないというのは
出勤日に対してではないということです。
待機期間が必要なのは最初だけです。
一度復帰したけどまた療養するときは
待機期間の問題はありませんよ♪
手続きについて
傷病手当金の支給申請書は
「本人(被保険者)」「会社」「療養担当者」
に分かれています。
手続きは本人がすることになっています。
会社と病院等に記入を依頼して
全て揃ったら加入している
全国健康保険協会または健康保険組合に提出します。
申請は1ヶ月ごとでも全てまとめてもOK。
・「本人(被保険者)」
健康保険番号、住所氏名、振込先の口座情報
簡単な申請内容、他制度の利用状況確認を記入します。
・「会社」
所属する会社の担当者に依頼しますが
会社側から傷病手当金について
案内されるケースも多くあります。
その場合、会社側が本人用も作成をしてくれることがあります。
全国健康保険協会などに提出までしてくれることもありますが
任せきりにせず、原則は自分が行う手続きであることは
忘れないようにしましょう!
・「療養担当者」
病院窓口で依頼し、その際に作成料として
数千円かかることがほとんどです。
即日貰えることもあれば
後日となる場合もありますので
あらかじめ病院等に確認しておくと良いでしょう。
提出すると全国健康保険協会などから自宅に
「支給決定通知書(振込通知書)」が郵送されます。
休業したどの期間が対象であるか
振込金額、予定日、銀行口座などが記載されています。
申請から振込までは早ければ7日~10日程度ですが
手続きに時間がかかることも多いので
1ヶ月程度かかると思っていた方が吉です◎
まとめ
傷病手当金はプライベートのケガ・病気が対象で
実はお世話になる機会が多い制度です。
対象もとても広くて柔軟な運用となっていて
通算で1年半と長い期間なのも安心ですよね♪
申請用紙の実物をみて難しそうに感じても
自分で書かなければならない部分は限られていて
内容自体は簡単♪
会社の担当者がリードしてくれる場面が
多いかもしれませんが
他人任せにしないで
しっかり制度を勉強しましょう!