【FP3級シリーズ】扶養内で働く方は必見!社会保険の概要を掴もう!2022年の法改正も簡単解説!

この章では社会保険について解説します。

 

僕の仕事柄、よくこんな質問を受けます。

 

質問者の写真
国民健康保険と社会保険は、結局どちらが得なん?

 

解答者の写真
確かによくお聞きしますね!

 

実はこの質問、当たっているようで当たっていないんですね。

今回は、そんな『社会保険』について学んでいきましょう!

質問者の写真
知っているようで言葉では説明できなかったりするよね~。僕も社会人として最低限の知識は入れとかなあかんな。

 

社会保険は下記5つの総称を指します。

  1. 医療保険
  2. 介護保険
  3. 年金保険
  4. 労災保険
  5. 雇用保険
質問者の写真
どれも耳にしたことくらいあるで~

 

また、さらに社会保険の中でも以下のように分類されます。

次の図をご覧ください。

 

医療保険

医療保険は『健康保険』、『国民健康保険』、『後期高齢者医療制度』があります。

ここは難しい言葉を使わずにザっと行きましょう!

 

健康保険

主にお勤めされている会社員(役員も含む)とその家族が対象となります。

『健康保険証』といえば馴染みやすいでしょうか!

国民健康保険

自営業者等とその家族が対象となります。

国民健康保険には『扶養制度』はありません。

※今回の本題である扶養制度については、後述します。

解答者の写真
健康保険には扶養という概念があるけど、国民健康保険には扶養はない!ここポイントです!

 

後期高齢者医療制度

75歳以上の人が対象となります。

 

介護保険

読者さんの中で40歳を超えたら、突然給与明細に『介護保険料』というものが登場し、疑問に思われた方はいませんか?

介護保険制度は平成12年4月よりスタートされた制度です。

40歳になれば、被保険者として介護保険へ強制的に加入されます。

もし、65歳以上になった際、介護が必要な状態となった場合、サービスを受けることができるものです。

解答者の写真
ここもざっくり流しますね!

 

 

年金保険

年金保険は、国民年金や厚生年金のことを指します。

日本の年金は

  1. 国民年金
  2. 厚生年金
  3. 企業年金

の3階建てになっています。

(出典:企業年金連合会「企業年金制度」より)

ここでは、脱線してしまうので別章で解説します。

 

労災保険

労災保険とは、雇用されている人(会社員など)が仕事中や通勤途中に起きたケガや病気・障害、死亡した場合に保険給付を行う制度のことです。

労働者や遺族の生活を守るための社会保険です。

解答者の写真
通勤途中の事故や、仕事中のケガなどで通院した治療費はこの労災保険から出るよ!自費や社会保険で治療費を払わなくていいですね!

 

雇用保険

雇用保険は、簡単に言えば失業や雇用継続に関する保険制度のことを言います。

ザックリと、以下の方は加入していなければなりません。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  • 雇用期間が31日以上であること
  • 学生さんでないこと
解答者の写真
雇用保険については過去の記事も参考にしてみてくださいね!

 

【完全版】失業手当について★申請から受け取るまでをしっかり解説します!

健康保険の概要を抜粋

さて、今日の本題に入る前に保険制度の基本用語についておさえておきましょう!

健康保険の概要

健康保険は、被保険者(※1)家族(被扶養者)(※2)に対し、労災保険の給付対象とならない病気やケガ等について保険給付を行う制度です。

 

(※1)被保険者とは

保険の対象となっている人のこと。

(※2)被扶養者とは

被保険者の扶養家族のことです。

  • 国内に住所があること
  • 被扶養者の年収が130万円未満であること(60歳以上または障がい者については180万円未満であること)
  • 被保険者の年収の2分の1未満であること
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この扶養条件が変わる?この後がこの章の最大のポイントです!もう少しだけ頑張りましょう!

 

パートタイマーさんの働き方が変わる?2022年からはじまる社会保険の適用拡大

まず、現在の社会保険加入要件を整理します。

  • 正社員もしくはフルタイム従業員
  • 週の所定労働時間が正社員の4分の3以上である
  • 月の所定労働日数が正社員の4分の3以上である

 

上記に加え、加入要件が広がりました。

解答者の写真
ポイントは次の4つです!全て満たす人は被保険者になってしまいます。

 

  1. 週の所定労働時間が20時間以上であること
  2. 雇用期間が2カ月以上見込まれること
  3. 賃金月額が8.8万円以上(年収106万円以上)であること
  4. 学生さんでないこと

 

質問者の写真
今まで扶養内で働いていた人も、自分で保険に加入しなければいけなくなるってことやねんな?

 

解答者の写真
そのおかげで働き方が変わる人は増えますよね!現実困る人もいるような・・・。

 

適用日はいつから?

実は大人数いる会社、つまり大手会社は適用されています。

簡単に時系列で並べるとこんな感じです。

  • 従業員501人以上(2016年10月スタート)
  • 従業員101人以上(2022年10月スタート)
  • 従業員50人以上(2024年10月スタート)

 

今までも、扶養内で働くべきか、社会保険へ加入して収入をあげるべきか・・・

そんな相談が沢山ありました。

今後は、さらに相談が増えそうですね。

まとめ:社会保険の概要を掴もう!

最後にこの章のまとめをして終わりましょう!

この章では、社会保険の大枠について解説しました。

そもそも社会保険とは

保険には公的保険と私的保険があります。

公的保険のことを社会保険といいます。

社会保険の種類

社会保険には5つの種類があります。

  1. 医療保険
  2. 介護保険
  3. 年金保険
  4. 労災保険
  5. 雇用保険

健康保険の概要

被保険者と家族に対し、労災保険の給付対象とならない病気やケガ等について、保険給付を行う制度のこと。

2022年から始まる社会保険の適用拡大

適用拡大にかかる内容は以下の通りです。

  1. 週の所定労働時間が20時間以上であること
  2. 雇用期間が2カ月以上見込まれること
  3. 賃金月額が8.8万円以上(年収106万円以上)であること
  4. 学生さんでないこと

適用日はいつから?

従業員501人以上 2016年10月スタート
従業員101人以上 2022年10月スタート
従業員50人以上 2024年10月スタート

 

今回はざっくりと社会保険について解説しました。

次回は給付内容について学びましょう!!

今日もお疲れ様でした!!

それではまた!

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