この章では
源泉徴収票とそれに関係する
いくつかの用語について解説します。
えーだって見てもよく分かんないんだもん
うわ、出た!お金の情報って何~?
目次
そもそも源泉徴収とは?
源泉徴収票を世界で一番短く説明するなら
源泉徴収を知らせる票ということになります。
源泉徴収とは
所得税を会社が各従業員の給与から毎月天引きすることです。
その源泉徴収を会社が行ったことを従業員に知らせる票が源泉徴収票
っちゅうわけやな
オッケ~♪じゃあ今日のお勉強はこれで終わり!
ちょい待ち。でもここで1つ問題があるんや
源泉徴収と年末調整はセット
所得税とはその年1年の所得に対してかかる税金です。
しかし、源泉徴収はさっき説明したように
毎月の給料から天引きされています。
あれ?所得が確定してないのに引かれちゃってるってこと?
年末調整を簡単に説明すると
会社が毎月、だいたいこのくらいだろうと
概算で徴収していた所得税(源泉徴収)を正しく計算し
正確な所得税額を確定させる作業のことです。
そのため、年末調整では次の2つが行われます。
- その年に支払われた給与所得と所得税の確認
- 各種控除額の確認
これにより確定した所得税額が源泉徴収した額より
多ければ還付(従業員に払い戻し)し、少なければ追加徴収します。
会社からもらう還付金ってそういう意味だったんだぁ~
源泉徴収票が作成される3つのタイミング
源泉徴収票は発行されるタイミングがある程度決まっています。
➀従業員が退職した時
企業は従業員が退職した時
その年の1月1日から退職時点までの給与に基づき
源泉徴収票を発行しなくてはなりません。
②年末調整後
年末調整後に源泉徴収票が発行されます。
③収入証明のために発行を求められた時
住宅の購入など高額のローンを組む時
収入の証明として源泉徴収票が必要になることがあります。
こうした理由で従業員から発行を求められた場合にも源泉徴収票を発行します。
源泉徴収票の見方
さて最後に説明するのが、源泉徴収票の見方です。
やっと最後かぁ~
今まで説明してきた用語も出てくるで
今回は、どんな人の源泉徴収票でも数字が記載されている
氏名・住所欄のすぐ下の4つの欄について説明します。
①支払金額
給与や残業代、ボーナスなどを含めた1年間の収入です。
②給与所得控除後の金額
「給与所得控除後の金額」を説明するには
まず「給与所得控除」について説明する必要があるでしょう。
「給与所得控除」とは
先ほど説明した年末調整で確認する「控除」の1つです。
控除とは、「差し引く」ということです。
ですから税金でいう控除とは
「税金が差し引かれる」ということです。
では「給与所得控除」で何が差し引かれるかというと「経費」です。
その通りです。
そこを、会社員にも収入に応じて一定額を「経費」として認め
「控除」しようというのが「給与所得控除」です。
ですから、この欄の「給与所得控除後の金額」とは
➀の「支払金額」から「給与所得控除」額を差し引いた金額
ということになります。
③所得控除の額の合計額
「所得控除の額の合計額」を一言でいうと
給与所得控除以外の控除の合計額になります。
たとえばどういうものが含まれるんや?
それは大きく分けて2つあります
- 毎月給料から天引きされてきた、健康保険料や厚生年金保険料、雇用保険料など
- 配偶者控除や基礎控除など、年末調整時の従業員からの申告書で明らかになる控除
④源泉徴収税額
「源泉徴収税額」とは1年間で徴収した所得税の合計額です。
給与所得控除後の金額
②給与所得控除後の金額
=①支払金額-給与所得控除
課税対象額
課税対象額
=②給与所得控除後の金額-所得控除の額の合計額
源泉徴収税額
④源泉徴収税額
=課税対象額×税率
つまり、収入から色んな控除を引いた金額に
税率をかけたものが④の源泉徴収税額
つまり所得税額ってことです。
まとめ
源泉徴収票とは
所得税を徴収したことを知らせる票で
その年の所得や控除額、所得税額が記載されているものです。
源泉徴収票は発行のタイミングが決まっており
一般的にイメージされる源泉徴収票は年末調整後に発行されるものでしょう。
みなさんも今度、源泉徴収票をもらったら
自分の所得や所得税をチェックしてみてはいかがでしょうか?
それでは
今回もお疲れ様でした!