【1分で学べる!】国保だけじゃない!フリーランスが入れる保険を徹底解説!

会社員をしながら、副業をしている人の中には、いつかは副業を本業にし、フリーランスとして生きていきたいと思っている人もいるでしょう。
しかしフリーランスになると会社員のように手厚い社会保障はなく、年金面でも会社員の方が優遇されています。
そうしたことを考え、フリーランスになることに二の足を踏んでいる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、フリーランスでも入れる、入るべき保険について解説します。

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ほな今回も一緒に学んでいこう!

会社員とフリーランスの社会保障の違い

冒頭でも述べましたが、以下のように、フリーランスの社会保障は会社員と比べると手薄です。

  • 健康保険の保険料→会社員(会社と折半)・フリーランス(全額自己負担)
  • 雇用保険・労災保険→会社員(補償あり)・フリーランス(対象外)
  • 傷病手当金→会社員(補償あり)・フリーランス(対象外)

☆ワンポイントワード解説
雇用保険・労災保険…仕事中の怪我などを補償する制度
傷病手当金…業務外の病気やケガが原因で働けなくなった時、生活を保障する制度

フリーランスにとっては厳しい内容ですが、要は会社員であれば受けられた補償を受けられなくなる、ということです。

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当然なんやけど、やっぱりきついよな

会社員とフリーランスの年金の違い

よく、会社員の公的年金は“2階建て”になっていると言われます。
土台である国民年金に厚生年金が上乗せされるためです。
しかし、フリーランスの年金は1階部分である国民年金のみです。
加入期間や収入によっても変わりますが、将来受け取れる年金の差は月に1万円以上になることもあります。

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そういうことを聞くと、フリーランスになるのがますます不安になるな…

最初にネガティブな情報をお伝えしたのは、フリーランスになるということの現実を知って欲しかったからです。
その上で、フリーランスでも安心して仕事や生活していくために入るべき保険や年金について、次章から解説していきます。

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それが聞きたかったんや。頼むで

フリーランスが入れる健康保険

3-1国民健康保険

会社員であれば、健康保険に加入しますが、フリーランスは健康保険の代わりに国民健康保険(国保)へ加入することになります。
国保に入ることで、フリーランスでも、会社員と同様に医療費は3割になります。

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まぁそれは安心やな

ただし、前章でも述べたように、会社員が保険料を会社と折半できたのに対し、フリーランスは全額自己負担となります。
ちなみに、日本は「国民皆保険制度」を採用しているため、国民は何らかの公的医療保険に入る必要があります。
そのため、全額自己負担が嫌だからといって、公的医療保険である国保に入らない、という選択肢はありません。

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国保の保険料はどのくらいなんや?

国保は市町村が運営しているため、保険料も各市町村で異なり、年収によっても変動します。
また、国保には「扶養」という考え方がないため、専業主婦の妻がいたとしても、夫婦それぞれ国保に入り、保険料を納めなくてはいけません。

3-1-1国民健康保険の加入方法

国保の加入は各市町村の窓口で行えます。
ただし、前職の健康保険の資格喪失後14日以内手続きする必要があります。
また、手続きには以下の書類が必要です。

  • 健康保険の資格喪失証明書(前職の会社で発行してもらえます)
  • 本人確認書類(写真付きマイナンバーカード・通知カード+運転免許証・パスポートなど)

3-2任意継続

任意継続とは、前職が会社員であった場合、会社員時代の健康保険に引き続き加入することです。
任意継続の条件は以下の通りです。

  • 期間は2年間
  • 退職後20日以内に手続きをすること
  • 退職日までに継続して2ヵ月以上の被保険者期間があること

また、1日でも保険料を滞納すると脱退させられる可能性があります。

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任意継続の場合、傷病手当金は出るんか?

任意継続で傷病手当金が出るのは以下の条件を満たす場合のみです。

  • すでに傷病手当金を受けていること
  • 退職日以前に継続して1年以上会社の健康保険に加入していること

つまり、任意継続になってから新たに傷病手当金を受け取ることはできないということです。

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“継続”と言ってもやっぱり内容は同じではないんやな

そうですね。
保険料も会社との折半ではなくなるので、2倍になると思っておきましょう。
国保とどちらが負担額が少ないか、検討が必要です。

3-2-1任意継続の手続き方法

任意継続をするには住んでいる都道府県にある協会けんぽ都道府県支部へ「任意継続被保険者資格取得申出書」を提出します。
任意継続被保険者資格取得申出書は、以下の協会けんぽのページからダウンロードできます。
任意継続被保険者資格取得申出書

また、被扶養者がいる場合は以下の書類も必要です。

  • 被扶養者と同居が確認できる住民票
  • 被扶養者の収入を証明する所得証明書や課税証明書など

3-3国民健康保険組合

国民健康保険組合は、同じ事業や業務をしている人で構成・運営されており、フリーランス向きと言えます。
具体的には以下のような組合があります。

文芸美術国民健康保険組合

対象: 文芸、美術、著作などの芸術活動を行っている方
保険料:一律19,600円
条件: 当組合に加盟している各団体の会員であること

東京美容国民健康保険組合

対象: 美容業界の方
保険料:一律19,000円
条件: 東京都内に事務所があること

ポイントは、業種ごとに加入条件があることと、保険料が一律であることです。
年収で保険料が変動する国保と、どちらが負担額が少なく済むか考えましょう。

フリーランスが入るべき怪我や病気に備える保険

1章で述べたように、フリーランスには傷病手当金や雇用保険などがありません。
また、厚生年金もありません。
そこでこの章では、フリーランスが病気や怪我をした際の保険や、厚生年金に代わる年金保険を紹介します。

➀医療保険

医療保険は、入院や手術、通院などの際に給付金を受け取れます。
公的医療保険ではカバーされない、入院中の食事代などを賄えます。

➁所得補償保険

所得補償保険は、病気や怪我で働けなくなったときの治療費以外の生活費を補償します。

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傷病手当金の代わりになるな

➂国民年金基金

フリーランスが加入できる年金として、国民年金の他に国民年金基金があります。

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これでフリーランスの年金も“2階建て”にできるな

積極的に所得控除を利用する

保険に加入し、保険料を払ったら、しっかり所得控除を受け、所得税や住民税を軽減させましょう。

5-1所得控除が受けられる保険

以下の保険は確定申告時に所得控除を受けられます。

  • 国民健康保険
  • 国民年金基金

5-2青色申告特別控除を受ける

確定申告には青色申告と白色申告があり、青色申告を期限までに行うと、最高で65万円の青色申告特別控除が受けられます

まとめ

今回はフリーランスを目指す人へ向け、保険や年金について解説しました。
会社員より負担は増えても、フリーランスを補償してくれる保険や年金はあります。
フリーランスで活動してみたい人は、今回の記事を参考に、保険や年金についてしっかり対策し、そのうえでチャレンジしてみましょう。

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お疲れさまでした~!

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